せどりとは、「買い取り」と「売り」の価格差を利用して利益を得るビジネスモデルを言います。このとき、古物を扱う場合には古物商許可をとらなければならないとされています。
「副業でも必要なの?」
「せどりで許可が必要な場合を教えてほしい!」
「何が古物にあたるの?」
このような疑問をお持ちの方に向けて、古物商が必要か不要かの判断基準を解説します。
また、古物商を取得した場合のメリットも合わせて解説します。
判断基準
古物商許可が必要かの判断基準はズバリ「古物の買い取り」をしているかどうかです。
古物というと「中古品だけでは?」と考えると思われますが、古物商の規制には「未使用品」も含まれています。
警察庁によれば、
小売店等から一度でも一般消費者の手に渡った物品は、それが未だ使用されていない物品であっても「古物」に該当する。
https://www.npa.go.jp/pdc/notification/seian/seiki/seianki19950911.pdf
とされています。
例えば、ブックオフ売られている未開封のカードパックは一度消費者の手に渡ったと言えるため「古物」に該当します。
例外として自分の不用品を販売する場合には古物商許可が必要ありません。なぜなら、古物商を定める古物営業法の目的に盗品の流通を防ぐことが挙げられており、不用品を販売する場合には盗品が紛れ込むおそれが低いと考えられているためです。
この説明をすると、「自分用に購入したことにして、販売すれば許可は取らなくても良いのでは?」と質問される方がいらっしゃいます。
しかし、そういった主張は警察も認めてはくれないでしょう。
警察庁の見解は
いわゆるバザーやフリーマーケットについては、その取引されている古物の
https://www.npa.go.jp/pdc/notification/seian/seiki/seianki19950911.pdf
価額や、開催の頻度、古物の買受けの代価の多寡やその収益の使用目的等を総合的に
判断し、営利目的で反復継続して古物の取引を行っていると認められる場合には、古物営業に該当する。
とされており、反復継続的に売買を行っている場合は、言い訳はできないというわけです。
古物商許可を取得するメリット
1.古物市場に参入できる
古物市場とは「古物商許可」を取得したプロが仕入れを行う市場です。
中古車専門やブランド品専門など各ジャンルに特化した古物を取り扱っている市場がほとんどです。そのため、古物市場に参入することで仕入れの幅が大きく増え、ビジネスの役に立つことでしょう。
2.税金を抑えることができる
せどりを行うということは、当然売上が発生するため、「税金」は避けては通れません。
古物商許可を取得していない場合、取引は不用品を処分したこととして売上全体に所得税が課されることになります。
古物商許可を取得して、税務署に届け出をしている場合、売上から仕入れを差し引いた金額に所得税が課されるため、支払う税金の額を抑えることができます。
3.信用力が高まる
フリマアプリのプロフィールに古物商許可番号を掲載することで、お客様から見た安心感が向上するという意見もあります。
確かに、許可が取れているアカウントと取れていないものを比較すると、前者のほうがいわば警察の”お墨付き”を得ているためお客様が信頼して商品を購入するというのも納得できます。
せどりでの販売は取引相手の見えないネット上で行われることから信用力の向上の意味は特に強まります。
4.刑事罰のリスクを避けられる
最後にメリットというより、取得しない場合のデメリットを紹介します。
実は、古物商が必要なのに未取得でせどりを行うと刑事罰の処罰対象になります。
処罰の内容も「3年以下の懲役又は百万円以下の罰金」(古物営業法第31条、同上第1号)と決して軽いものでは無いため、取得の必要がある場合には必ず取得しましょう。
まとめ
せどりの取り扱いが古物に該当する場合には、古物商の取得が必要になってきます。
古物商取得により、仕入れの幅が広がり、売上の増加や安定につなげるチャンスになりますし、節税の効果もある上、取得しないでせどりを行うと刑事罰のリスクが生じるため、古物商許可が必要な方は必ず取得しましょう。
自分に古物商が必要かわからない方や、許可申請の依頼を考えている方は、無料相談を受け付けておりますので、以下のフォームやLINEでお気軽にご相談ください。